どきどき
!アイコン*マロンさんとの会議で萌え萌え辛抱たまらなくなった管理人が、今書いている大学生話の妄想の延長で、必ずしもこうなるとは限りませんが、先走って初キスから初体験の間の甘いのを書いてしまっても許せる方、東方と南がちゅっちゅしていても大丈夫な方のみ、お付き合いを。↓















「こっちにおいで。」
東方が両腕を広げると、言われるままに南はその胸に身を預けた。
心なしか、その肩が震えていて、東方は思わず南を強く抱き締めた。おずおずと、両腕が東方の身体に回される。
南はずっと俯いたままだった。
「…何か緊張しちゃうな…。」
胸に頬を寄せた南から強く抱き返されて、東方は息を呑む。
そっと洗い立ての髪を指ですくうと後ろに流し、額に口づけた。

「…俺も…してるよ。試合前より…。」
「そっか。よかった…。」
くすぐったそうに笑う顔は、何度も見てきた。
でもこうやって唇を寄せるようになってからは、日が浅い。

「俺からも、していいか?」
目を細めながら顔を上げた南の瞳も、初めて見る色をしている。
「ん…。」
南から求められたのは初めてで、東方が嬉しくて上手く答えられずにただぎこちなく笑い返せば、腕を伸ばして東方の頭を優しく引き寄せると前髪をかきわけ、自分がされたのと同じ仕種をする。
ちゅ、と音がして、東方が目を伏せると、そこにも柔らかい感触。
見開くと、こちらに真っ直ぐ注がれる黒目がちの眼差し。

一瞬だけ交差して、東方が顔を傾けると、南も再び瞼を閉じた。
自分がされたように、半円を描く縁に落とすと、またくすぐったそうに笑う。
東方は南の背中を抱き寄せると、今度は唇に自分のそれを重ねた。
長い間、何度も焦がれていた瞬間が訪れるたび、離れがたくて。
それでも一瞬で離そうとした東方のシャツの背中を、南がぎゅっと掴んだ。

南から押し付けられて、柔らかいそれをついばむ。
とても不思議な気分だった。
東方が捉らえると今度は先ほどより長い間、何度も二人は互いの温もりを確かめ合う。
長い間積み重ねてしまった嘘やわだかまりが、まるで春を迎えた流氷のように、少しずつ溶けて行く。

南の背中を支えながら、東方がその表面を優しくそっと舌でなぞると、南はおずおずと口を開いた。
そのまま隙間から差し入れられたそれに、ぎこちないながらも一生懸命に応える南が愛しくて、ソファーに彼の身体を沈めると、上からそっと包み込む。

「…大丈夫か?俺がするように、できるか?」
乾いた唇を東方に指で押されると、頷いた南は再びそこを開いた。
濡れた音が響いて身じろぎしつつ、南が決して顔を背けようとはようとはしないのを見て、東方もまた、決して二度とこの手を離してはいけないと心に誓った。

「おかえり、南。もうどこにも行かなくていいからな?」


ホーム メニュー